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3-6作業療法(OT)とは?発達障害のある子どもに必要な理由と効果

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サイトマップ3-6 作業療法(OT)とは?発達障害のある子どもに必要な理由と効果

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こんにちはmioです。

この記事では、作業療法(OT)は発達障害のある子どもにどのような効果が期待されるのか?どのような子どもに必要なのか?具体的なトレーニング内容と保護者の悩みに対する回答を詳しく解説します。

この記事で分かること

  • 作業療法(OT)が発達障害のある子どもに必要な理由と効果について理解できる
  • 作業療法の具体的なトレーニング内容が把握できる
  • 保護者が抱える悩みや疑問に対する具体的な回答が得られる

作業療法(OT)とは?

作業療法(OT:Occupational Therapy)は、発達障害を持つ子どもから高齢者まで、幅広い年齢層の方々を対象に、日常生活をより自立して過ごすための能力を向上させる治療およびサポートを提供する専門的なリハビリテーションの一分野です。

作業療法士(OTR)は、対象者の身体的、精神的、社会的な機能を包括的に評価し、個別のニーズに合わせたプログラムを設計して実施します。

作業療法の主な目的

作業療法の基本的な目的は、「対象者が日常生活の中で行うべき活動(作業)を、できる限り自立して行えるよう支援すること」です。

この「作業」には、以下のような日常生活での多様な活動が含まれます。

1. 基本的な日常生活活動(ADL:Activities of Daily Living)

• 着替え、食事、トイレの使用、入浴、歯磨きなど、毎日の生活に欠かせない基本的な動作やスキルの習得を目指します。

2. 手先の操作や細かい運動のスキル

• ブロック遊びや絵を描くなどの手先の訓練を通じて、微細運動能力(手指のコントロールや目と手の協調運動)を向上させます。

3. 感覚処理と統合のスキル

• 感覚統合療法を通じて、聴覚、視覚、触覚などの感覚情報の処理や統合を支援し、過敏反応の軽減や日常生活におけるストレスを軽減します。

4. 社会的なスキルの向上

• ソーシャルスキルトレーニング(SST)を通じて、他者とのコミュニケーションや対人関係を円滑に進めるためのスキルを学びます。

作業療法の対象となる子どもたち

達障害を持つ子どもたちには、以下のような困難を抱えていることが多く、作業療法の対象となります。

自閉症スペクトラム障害(ASD)

社会的相互作用の困難さ、コミュニケーションの障害、反復的な行動や興味の偏りなどの特性により、日常生活スキルの習得に困難を感じることがあります。

注意欠陥・多動性障害(ADHD)

集中力の欠如、衝動性、多動性などにより、日常生活の自己管理や社会的スキルの習得に課題を抱えることがあります。

学習障害(LD)

読む、書く、計算するなどの特定の学習領域での困難に対して、代替の学習方法や補助技術の利用を通じてスキル向上を目指します。

作業療法で期待される効果

作業療法では、以下のような具体的な効果が期待されます。

  • 運動能力の向上:筋力や持久力、バランス感覚、協調運動のスキルを強化し、日常生活や学校生活で必要な身体的スキルを改善します。
  • 感覚処理能力の改善:感覚統合療法を通じて、感覚過敏や鈍感さの問題を緩和し、環境に対する適応力を高めます。
  • 心理社会的スキルの発達:自己肯定感の向上、ストレス管理、対人スキルの改善など、社会生活での適応力を高めるためのスキルを身につけます。
  • 学習と集中力の向上:注意力や集中力の改善、課題への取り組み方の工夫など、学習活動におけるスキル向上を支援します。

作業療法の具体的なプログラム例

作業療法には、個別のニーズに応じた様々なプログラムが提供されます。

以下はその一例です。

感覚統合療法(SI:Sensory Integration Therapy)

子どもの感覚処理能力を評価し、バランスボールやトランポリン、様々な感覚刺激を使った遊びを通じて感覚の処理能力を高めます。

活動療法

絵を描く、工作をする、楽器を演奏するなど、興味のある活動を通じて集中力や自己表現の能力を伸ばします。

日常生活活動(ADL)訓練

子どもの自立を目指し、服の着脱や食事のマナー、トイレトレーニングなどの基本的な生活スキルを訓練します。

作業療法の実施方法

作業療法は、病院やリハビリ施設、療育センター、学校などで提供されることが多いです。また、自宅での家庭内トレーニングやオンラインでのリモートセッションを通じても実施できます。

作業療法士と連携し、家庭でもできるエクササイズや活動を継続することが効果的です。

作業療法の成果を高めるために

作業療法の効果を最大限に引き出すためには、定期的なセッションの継続と家庭でのサポートが重要です。

保護者や家族が積極的に関わり、日常生活の中で療法で学んだスキルを実践することで、効果の持続と強化が期待されます。

作業療法は、発達障害を持つ子どもが日常生活の中で自立し、より良い生活を送るための重要なサポートです。個々の子どもに合わせたプログラムを通じて、スキル向上を目指すことで、子どもたちの成長と発達を支えることができます。

最後に

この記事は

  • 発達障害をお持ちのお子様・その保護者様
  • これから医療機関・連携機関の利用をご検討中の方
  • 療育について勉強したい方

上記の方々へ向けて、お子様が社会に出るまでの一連の流れを分かりやすいよう、サイトマップにまとめています。

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mio

放課後等デイサービス職員のみおです。 年間150ヶ所以上子どもたちとお出かけする私が、実際に子ども達と遊んだ【福岡のお出かけスポット】を療育情報も交えながら紹介。現場ですぐ使える『SST等の療育プリント』や『AI活用術』なども発信しています。 もし記事を気に入っていただけたらサイトをブックマークもしくは、Instagramをフォローお願いします!

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