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3-2応用行動分析(ABA)とは?発達障害児支援における具体的な実践例とその効果

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サイトマップ3-2 応用行動分析(ABA)とは?発達障害児支援における具体的な実践例とその効果

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こんにちはmioです。

この記事では、応用行動分析(ABA)とは何か?発達障害児支援におけるABAの具体的な実践例と期待される効果を詳しく解説します。

この記事で分かること

  • 応用行動分析(ABA)の基本的な概要とその役割
  • 「強化」「弱化」「消去」の仕組み
  • ABAを用いた発達障害児の支援方法と具体的な実践例
  • ABAによって得られる期待される効果とそのメリット

応用行動分析(ABA)とは?

応用行動分析(ABA:Applied Behavior Analysis)は、発達障害児の行動を改善するための科学的手法で、望ましい行動を増やし、問題行動を減らすことを目的としています。

ABAでは、個々の子どものニーズに合わせた具体的なプランを作成し、行動を段階的に変えていくための実証的な技術を用います。

要約すると、応用行動分析(ABA)とは、子どもの気持ちや行動の原因を下記の「ABCフレーム」に当てはめ、機能的に分析することを言います。

  1. きっかけ
  2. その子の行動
  3. 結果
mio
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ABCフレームの詳細は後で解説します^^

例えば、子どもがお店などで欲しいものがあると、泣き叫べば最終的には買ってもらえると思っている

上記のように、子どもが誤学習をしてしまっているケースは非常に多いです。

これらをABCフレームへ当てはめると下記のようになります。

  1. お菓子が欲しくなった(きっかけ)
  2. 泣き叫ぶ(行動)
  3. お菓子が手に入る(結果)

ABAでは、上記の分析をもとに泣き叫ぶ行動を減らす・他の行動に置き換えていきます

ABAを活用した支援方法の実践例

ここからは、上記で解説したABAの基本概念である「ABCフレーム」を使って、「強化」「弱化」「消去」の仕組みを実践例とともに解説していきます。

ABCフレームとは?

ABCフレームとは、行動の分析に用いるフレームワークで、以下の3つの要素で構成されます。

  • A(Antecedent):先行事象 - 行動が起こる前の出来事や状況。
  • B(Behavior):行動 - 子どもが実際に示した行動。
  • C(Consequence):結果 - 行動が起こった後に続く結果や反応。

このフレームを用いることで、行動がどのような状況で起こり、その結果としてどのような反応が得られるかを分析できます。

「強化(Reinforcement)」の解説

強化とは、行動の直後にその行動を増やす効果がある結果を与えることです。正の強化(望ましい刺激の追加)と負の強化(嫌悪刺激の除去)の2つがあります。

事例:お片付けの強化

  • A(先行事象): 子どもが遊び終わった後、部屋が散らかっている。
  • B(行動): 子どもが自分からおもちゃを片付ける。
  • C(結果): 親が「よくできたね!」と褒めたり、小さなおやつを与える。

解説:

この場合、親からの称賛やおやつが「正の強化」となり、子どもはお片付けをする行動が増える可能性が高まります。また、子どもが片付けを終えた後の「スッキリした部屋の状態」も、負の強化として機能することがあります。

「弱化(Punishment)」の解説

弱化とは、行動の直後にその行動を減らす効果がある結果を与えることです。正の弱化(嫌悪刺激の追加)と負の弱化(望ましい刺激の除去)の2つがあります。

事例:大声で叫ぶ行動の弱化

  • A(先行事象): 子どもがゲームで負けて、苛立ちを感じている。
  • B(行動): 子どもが大声で叫ぶ。
  • C(結果): 親が子どもの大好きなゲーム機を一定時間取り上げる。

解説:

ここでは、「ゲーム機を取り上げる」という結果が「負の弱化」として機能し、大声で叫ぶ行動を減らす効果があります。このように、行動の後に罰となる結果が続くことで、その行動の頻度が低下します。

「消去(Extinction)」の解説

消去とは、特定の行動に対する強化を一切行わなくすることで、その行動の頻度を減少させる方法です。これにより、以前は強化されていた行動が徐々に消えていきます。

事例:無視によるおねだり行動の消去

  • A(先行事象): 子どもがスーパーでお菓子を見つける。
  • B(行動): 子どもが親にお菓子を買ってもらおうと泣き叫ぶ。
  • C(結果): 親がその行動を完全に無視し、お菓子を買わない。

解説:

ここで、親が泣き叫ぶ行動に反応しないことで、「お菓子を買ってもらう」という結果が発生しなくなります。これにより、子どもは「泣き叫ぶことでお菓子を手に入れることができない」と学び、その行動が徐々に減少します。これが「消去」のプロセスです。

期待される効果

ABAで期待される効果は下記の通り。

  • 望ましい行動の強化
  • 自己調整能力の向上
  • 社会的スキルの向上

 ABAの実践により、子どもの積極的なコミュニケーションや適応的な行動が増え、子どもが自身の感情や行動をコントロールする能力が高まり、ストレスの軽減につながります。また、他者との関わり方や適切な反応を学ぶことで、子どもの社会的スキルの向上が期待できます。

最後に

この記事は

  • 発達障害をお持ちのお子様・その保護者様
  • これから医療機関・連携機関の利用をご検討中の方
  • 療育について勉強したい方

上記の方々へ向けて、お子様が社会に出るまでの一連の流れを分かりやすいよう、サイトマップにまとめています。

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放課後等デイサービス職員のみおです。 年間150ヶ所以上子どもたちとお出かけする私が、実際に子ども達と遊んだ【福岡のお出かけスポット】を療育情報も交えながら紹介。現場ですぐ使える『SST等の療育プリント』や『AI活用術』なども発信しています。 もし記事を気に入っていただけたらサイトをブックマークもしくは、Instagramをフォローお願いします!

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