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こんにちはmioです。
この記事では、SST(ソーシャルスキルトレーニング)とは何か?トレーニングで得られる効果などを解説します。
SST(ソーシャルスキルトレーニング)について
SST(ソーシャルスキルトレーニング)は、発達障害のある子どもたちが社会で円滑にコミュニケーションを取るためのスキルを学ぶトレーニングです。
具体的には、友達との関わり方、自己表現の仕方、問題解決能力の向上などが含まれます。このトレーニングを通じて、子どもたちは実社会での適応力を高め、将来的な自立につなげていきます。
SSTで期待される効果は下記の通り。
- コミュニケーション能力の向上: 他者との円滑な会話ができるようになり、友達を作りやすくなります。
- 自己表現力の強化:自分の気持ちや意見を適切に伝える力が身につきます。
- 問題解決力の向上:困った状況に直面した際、自分で解決策を考える力が養われます。
- 社会的スキルの獲得:挨拶や順番待ちなど、基本的な社会ルールを学びます。
- 自己肯定感の向上:成功体験を通じて、自分に自信を持てるようになります。
発達障害児本人の悩みや疑問
発達障害児の悩みや疑問で多く聞くものの一例を紹介します。
一例は下記の通り。
- どうして友達とうまく話せないのか
- 新しいことをやるのが怖く、抵抗がある
- うまくできなかったらどうしようといった不安感
何事も初めは上手くいかないものです。しかし新しい事へのチャレンジは成長する為のチャンスでもあります。SSTとは、できるようになるまで一緒に繰り返し練習していくので、必ずできるようになります。
保護者の悩みや疑問に関するQ&A
保護者の悩みや疑問に関するQ&Aは下記の通り。
子どもがSSTを受けることでどんな効果が期待できますか?
SSTを受けることで、コミュニケーション能力や問題解決能力が向上し、日常生活での適応力が高まります。また、自己肯定感も育まれます。
子どもが嫌がっている場合、どのようにサポートすればよいですか?
無理に参加させるのではなく、小さな成功体験を積ませることが重要です。少しずつトレーニングに慣れていくよう、スモールステップが成功への鍵となります。
SSTはどのくらいの頻度で受けるべきですか?
SSTは定期的に行うことで効果が現れやすくなります。週1~2回程度の参加を推奨していますが、個々の状況に応じて調整が必要です。
実際のトレーニング内容
以下は、SST(ソーシャルスキルトレーニング)で実際に行われているトレーニングの具体例です。
自己紹介トレーニング
- 目的:自己紹介を通じて、初対面の人とのコミュニケーションをスムーズにする。
- 内容:子どもたちはペアになり、お互いに自己紹介を行います。「名前」「好きなこと」「最近の出来事」など、決まった項目について話す練習をします。これにより、相手に興味を持ち、会話を続ける力が身につきます。
- 効果:自己表現力の向上と、初対面の人とのコミュニケーションの不安を軽減へ繋がります。
順番待ちトレーニング
- 目的:順番を守ることの大切さを学び、待つことへの耐性をつける。
- 内容:子どもたちは順番待ちが必要な場面(例:おやつの時間、ゲームの順番)を設定し、その状況でどのように行動すべきかを実践します。指導者が見本を示し、その後子どもたちが実際に順番を守りながら活動を行います。
- 効果:社会的ルールの理解と、衝動的な行動を抑える力の向上へ繋がります。
トラブル解決ロールプレイ
- 目的:トラブルや問題が発生した際に、適切に対処する力を養う。
- 内容:いくつかの典型的なトラブルシナリオを設定し、子どもたちがその状況でどのように対応するかをロールプレイします。例えば、友達とおもちゃを取り合った時の対処法や、誤解が生じたときの話し合いの方法などを練習します。
- 効果:問題解決能力の向上と、冷静に対応する力の習得へ繋がります。
まとめ
SSTは、発達障害のある子どもたちが自信を持ち、社会でより良い人間関係を築くための重要な訓練です。この記事を参考に、SSTの導入をぜひ検討してみてください。
最後に
この記事は
- 発達障害をお持ちのお子様・その保護者様
- これから医療機関・連携機関の利用をご検討中の方
- 療育について勉強したい方
上記の方々へ向けて、お子様が社会に出るまでの一連の流れを分かりやすいよう、サイトマップにまとめています。